外出先のMacから自宅のMacを操作したい。そんなとき、従来はVPN設定やルーターのポート開放が必要で、ハードルが高かった。Tailscaleを使えば、そのハードルがほぼゼロになる。
Tailscaleとは
TailscaleはWireGuardをベースにしたVPNサービスで、同じアカウントでサインインしたデバイス同士がプライベートネットワーク(Tailnet)を形成する。面倒なルーター設定は一切不要で、インストールしてログインするだけで使えるのが最大の特徴だ。
個人利用は無料(デバイス数100台まで)。MacはもちろんWindows・Linux・iOS・Androidにも対応している。
TailscaleでVPNを作って、あとはMac標準の画面共有アプリで接続すれば自由に外出先から自宅のMacを操作で切るぞ!
必要なもの
事前に準備が必要なのはほぼゼロ。以下を確認しておくだけでよい。
Tailscaleアカウント(無料)
tailscale.com でGoogleやGitHubアカウントを使って作成できる。
2台のMac(macOS Monterey以降推奨)
自宅用と外出用、それぞれにTailscaleをインストールする。
自宅Macの「画面共有」が有効になっていること
システム設定 → 一般 → 共有 → 画面共有をオンにしておく。
手順:5ステップで完了
1
両方のMacにTailscaleをインストール
2
両方のMacでTailscaleを起動してログイン
インストール後、メニューバーのTailscaleアイコンから「Log in…」を選択。同じアカウントでサインインすれば、2台が同じTailnetに参加する。
3
自宅MacのTailscale IPアドレスを確認
自宅Macのメニューバーアイコンをクリックすると、上部に自分のIPアドレスが表示される。100. から始まる番号だ。これをメモしておく。
100.94.XXX.XXX← Tailscale IP(例)
4
外出先MacでMacの「画面共有」アプリを起動
クイックアクセス
SpotlightやAlfredで「画面共有」と検索すれば一発で起動できる。
5
IPアドレスを入力して接続
「画面共有」アプリが起動したら、接続先に手順3で確認したTailscale IPを入力して「接続」。自宅Macのユーザー名とパスワードを入力すれば完了。
画面共有
接続先のホスト名またはIPアドレス:
100.94.XXX.XXX接続
実際に使ってみた感想
実体験レポート
この記事自体、外出先のMacをスマホでテザリングした状態で、自宅のMacに接続しながらタイピングして書いている。確かにほんの少し遅延がある気もするが、打ち間違えるほどのスピードではない。特にタイピングが速い人でない限り、遅延によるミスタイプの問題は起きないだろう。
遅延は主に接続先の回線品質に依存する。自宅が光回線なら、テザリング経由でも実用上ほぼ問題ない。動画編集の書き出し作業など、重い処理を自宅のマシンに任せながら外出できるのは地味に便利だ。
まとめ
TailscaleはVPNの複雑さを限りなくゼロに近づけたツールだ。「同じアカウントでログインするだけ」という手軽さでリモートアクセス環境が整う。macOS標準の「画面共有」と組み合わせるだけで、追加コストゼロで外出先から自宅Macをフル操作できる。
注意点
自宅Macをスリープさせると接続できなくなる。「システム設定 → バッテリー → 電源アダプタ接続時はスリープしない」にしておくか、Magic Wakeonを使うとよい。
