IP v6プラス対応ルーターの必要性とIP v6プラス対応のdeco製品

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IPv6プラスについて

インターネット接続環境の高速化が進む中、IPv6やIPv6プラスという言葉をよく耳にするようになりました。しかし、IPv6対応ルーターを購入したのに、なぜかIPv6プラスが使えないという経験をした方も多いのではないでしょうか。

IPv6とIPv6プラスの違い

IPv6対応ルーターであっても、IPv6プラスに対応していないものは多数存在します。これは非常に混乱しやすいポイントです。

IPv6はインターネットプロトコルの最新規格であり、従来のIPv4と比較して以下の特徴があります:

  • IPアドレスの割当数が非常に多い(2の128乗個)
  • 接続方式がPPPoEからIPoEに変更
  • 網終端装置を経由しない接続方式によりボトルネックがなくなる

一方、IPv6プラスは、日本ネットワークイネイブラー株式会社(JPNE)が提供するサービスで、IPv6 IPoEをベースとした接続方式です。IPv6ネットワークに接続しつつ、「IPv4 over IPv6」という手法によってIPv4サイトにもアクセスできるようにしています

私の体験:Deco M5での苦戦

私はTP-Link社のDeco M5を使用していましたが、設定画面にはIPv6の項目があるものの、IPv6プラスの設定が見当たりませんでした。Deco M5はIPv6自体には対応しており、Dynamic IP、PPPoE、6to4 tunnel、Bridgeなどの接続タイプを選択できます。しかし、これはあくまで通常のIPv6接続であって、IPv6プラスではありません。

結局、IPv6プラス対応のルーターを新たに購入することになりました。

IPv6対応とIPv6プラス対応の混乱ポイント

IPv6対応でもIPv6プラス対応でなくても、一部のサイトは閲覧できるため、さらに混乱が生じます。具体的には、IPv6プラス対応のサイトであれば、単にIPv6対応のルーターでも閲覧可能です

しかし問題は、IPv4サイト(IPv6非対応サイト)にアクセスする場合です。IPv6環境からIPv4サイトにアクセスするには、ルーター側でIPv4パケットをIPv6パケットに変換する処理(MAP-E方式やDS-Lite方式など)が必要になります。この処理を行えるのが、IPv6プラス対応ルーターなのです。

decoシリーズでもIPv6プラス対応しているものもある。

ネット上で検索してもこの辺りの情報が非常に少なく、対応ルーターを自分で探そうとするとなかなか見つけにくいのが現状です

また元々Deco M5を使っており、メッシュルーターを気に入っていたので、このDecoシリーズでメッシュ構成を維持したかったのでDecoシリーズから探しました。

私が購入したのは、Deco XE75 Pro
元々所有していたdeco M5をサブルーターにして、メインルーターをdeco XE75 Proにすることで、Deco M5を活かすことができました。

接続の構成は、モデム—deco XE75 Pro—メッシュでdeco m5を2台です。

ルーター選びの方法

IP v6プラス対応かどうか?を見分けるには、ルーターの仕様ページのWANタイプを確認する必要があります。

製品ページのトップには中々掲載されていない情報なので、注意深く仕様ページを確認してください。Decoシリーズでも対応していないルーターが多いので、要チェックです。

まとめ

IPv6プラスは高速で安定したインターネット環境を実現できる素晴らしい技術ですが、対応ルーターの選定には注意が必要です。単にIPv6対応と書かれていても、IPv6プラスに対応しているとは限りません

ルーター購入前には、そのモデルがIPv6プラスに対応しているかを必ず確認することをお勧めします。特にTP-LinkのDecoシリーズをお使いの方は、IPv6プラス対応状況を事前に確認しておくと良いでしょう

IPv6プラスの恩恵を最大限に受けるためにも、適切な機器選定は重要です。快適なインターネット環境構築の一助になれば幸いです。

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