今はテレワーク オンライン会議の代名詞ともなったZoom。
ニュースでは、Zoomの危険性が騒がれ、利用禁止になっている企業や組織もあるが、どこが危険で、どうすれば安全に使えるのか検証しました。
Zoomが、オンライン会議の代名詞になってしまったがゆえ、Zoomの危険性と言われてしまいますが、殆どは、オンライン会議ツール全てに共通する危険性で、主催者がちゃんとしていれば、安全は保てます。
Zoomを安全に利用する方法3つ
インスタントミーティングIDと違い、パーソナルミーティングIDというものがあり、これはアカウント毎に決められたもので、変更がきません。(有料プランの場合は変更可能)
参加者はZoomのアカウント登録は必要ないため、参加の度に入力することが出来ます。本来の参加者と同じ名前で待機室に現れると、短時間で判別は難しいかも知れません。
※少人数であれば大丈夫ですが、大人数になると特に注意です。
殆どの人はそんなことは、関係ないと思いますが、銀行の暗証番号だったり、絶対に流れていけないものを載せるのは避けましょう。
これは、どんな通信手段でも一緒です。むしろ現実社会でも、ATMの前で暗証番号を口に出したり、メールで暗証番号を送ってはいけないのと同じです。
Zoomが危険と言われる理由
Zoomでは、主催者が会議室を作り、その会議室(ミーティングID)を参加者に伝えることで会議が始まります。
ミーティングIDが、悪意のある第3者に漏れてしまい、ミーティングにロックや、承認機能、パスワードが設定されていない場合に、このようなことが起きます。
※2020年10月現在、初期設定で待機室が有効になっています。
ミーティング主催者が、ミーティングIDを公開するのを避けたり、承認に注意すれば大丈夫です。
経由している=傍受されているというわけではないですが、中国への情報漏えいを心配する人には、怖いと思えることでした。
これについては、無料ユーザーであっても、中国以外のユーザーのトラフィックが中国を経由しないように、設定が変更されました。
後日、Zoomの社長が謝罪と説明を行いました。
この説明で、電話回線を通じて参加している人の通信は暗号化されておらず、Zoomアプリを使ってインターネット回線の通話を行っているユーザーが暗号化の対象になっているとのこと。
電話回線分は、暗号化されていなかった。でもコレって当たり前ですね。普通に考えて、スパイとかでない限り電話回線は暗号化出来ないけれど、そこまで暗号化していると、解釈されてしまったのなら、謝罪しますということかと思います。
同じく、動画をクラウド録画する際に、暗号化された通信でサーバに接続し、サーバー上で動画をエンコードする際は一度動画の暗号化が解かれる。これは動画をエンコードするにあたり必要なことで、当たり前のことであるが、この時点がエンドーツーエンドではない。との指摘にも当てはまってしまう。エンコード後の保存時は暗号化されるので、仮にサーバー上の動画ファイルにアクセスされても、第三者が動画を見ることは出来ないという仕様です。
Zoomのバックグラウンド
Zoomは中国系アメリカ人のEric Yuanが創業社長
元々は、Webex開発者、WebexがCiscoに買収されても開発者として携わっていたものの、新しいビデオコミュニケーションのソリューションを提供するということで独立。
企業向けのビデオ会議システムを中心に、提供していた。1日あたりのミーティングユーザー数が2019年12月に1000万人だったところから、2020年3月は3億人にまで急成長した。
その中で、ITリテラシの高くないユーザーも増え、企業ユーザーでは考えにくい使い方をされて、問題が発生したと考えられる。
問題のある使い方は、
ミーティングURLをWebに公開、パスワードを付けず、待合室も作らない等。
色々と報道された問題に対して、Zoomは素早く対応し、初期状態で問題が起きにくい高セキュリティー状態での提供となっています。高セキュリティーな分ユーザーの手間が増えてしまっているのが残念ですが。セキュリティと利便性のバランスは難しい問題です。
さらに、90日間のセキュリティー対策集中プランを経て、セキュリティー強化の集大成としてZoom 5.0をリリースしました。